お部屋の暑さ対策|本当の原因「断熱性能」を改善しよう!|断熱リフォームの匠

コラム

2018.08.21 / 2021.05.24

寒さ・暑さ対策

お部屋の暑さ対策|本当の原因「断熱性能」を改善しよう!

扇風機と夏の暑さのイメージ

WRITER

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木村 健人

環境省認定うちエコ診断士

断熱事業立ち上げメンバーとして、断熱工事等の社内標準化に携わる。断熱調査、工事を経験した後、現在はウェブサイト運営を担当。

部屋が暑いから、暑さ対策をしたい…。そんなとき、まず何を思い浮かべるでしょう?

「エアコンが悪いのかな…」
「涼しい肌着があれば…」

そして、それを解決するために

「新しいエアコンに買い換えよう!」
「機能性の肌着で少しでも快適に!」

ほとんどの方が設備の改善で問題を解決しようと考えてしまいがちです。しかしながら、部屋が暑いのはエアコンなどの「ソフト(設備)」の部分が原因では無いことが大半です。もちろんエアコンを最新にして、ガンガンにクーラーを使えば大抵のお部屋は涼しくなります。

しかしそれでは、電気代がかさむばかりか、エアコンの冷風で体調を崩してしまう、なんてこともあるかもしれません。また、機能性の肌着で我慢するのにも真夏の気温に対応するのには限界があるはずです。無理に我慢をするのも身体には良いとは言えないですよね。

では、どのような対策がお部屋の暑さの改善に繋がるのでしょうか?ごまかす暑さ対策ではなく、もっと根本的な「お家の断熱性能」の部分から見ていきましょう。

お部屋の暑さには原因がある

太陽からの日射を直接受ける天井は、「断熱性能」が悪いと天井表面に温度が伝わり表面温度も高くなります。逆に、「断熱性能」がしっかりした天井は、日射熱を断熱してくれるおかげで天井表面に熱が伝わりにくくなります。この表面温度がお部屋を涼しく感じる点でとても重要です。お部屋の室温に対して表面温度が高いと室温の割に涼しく感じることができず、暑さの原因になってしまいます。

同じ室温28℃でも「暑く感じる」部屋があれば、「涼しく感じる」部屋もある。

「2階建ての木造住宅で、2階が暑くてしょうがない。」こんなお話をよく耳にします。夏はどんな木造住宅でも屋根裏(小屋裏)は40~60℃ほどの高温空間になります。その熱が天井材に到達してしまい、2階の部屋が暑く感じてしまうのです。そのような建物は大体天井の断熱材が不足していたり施工に不備があったりします。

夏の天井の表面温度
そのような部屋をクーラーで冷やすと室温は28℃になっても天井表面の温度は高いままですから体感としてムラがあり暑く不快に感じてしまいます。逆に天井の断熱がしっかりしていれば室温28℃でも天井表面温度もほぼ均一になるので体感として涼しく感じることができます。

あなたのお家の保冷力はありますか?

たとえば、クーラーボックスに入れた氷は、少量でも溶けにくく、中の空気は冷やされますよね?では、普通のプラスチックボックスに入れた氷はどうでしょう?たちまち溶けてしまいますよね。もしも、普通のプラスチックボックスの中を冷やし続けようとすれば、氷が溶けては入れ変えての繰り返しになり、大量の氷が必要になってしまいます。

では、建物で考えてみましょう。現代の建物はようやく断熱材がしっかり施工されるようになってきました。その断熱材が家の保温力(保冷力)を高める一因となります。

断熱材が、建物の回りをぐるっと囲っていれば、クーラーボックスと同じ原理で少ないエアコンの力でお部屋が均一に冷やされるようになります。逆に、断熱材が不十分だと常にエアコンを稼働して部屋を冷やし続けなくてはならず、大量のエネルギーが必要になってしまいます。

夏の暑さイメージ
お部屋が暑いな~と感じている方は、建物の断熱性能が低いことが根本的な原因になっている可能性があります。エアコンを買い換える前に、我が家の断熱材がどうなのかを調べてみると、原因がはっきりするので対策をしやすくなります。

 

天井の断熱材状況を確認してみる

とはいえ、業者にいきなり調査してもらうのは気が引ける…という場合は、ご自身で確認することもできます。
※高所の作業になりますので、ご自身で確認される際は決して無理はせず十分にご注意ください。

天井点検口はありますか?

一般的な木造戸建て住宅の場合、天井点検口が設けられていることが多いです。

1.天井点検口
天井点検口
2.押入れ内の点検口
押入れの点検口
この様な点検口がある場合は、そこから天井を覗くことができます。業者の場合は、そこから小屋裏に入り状況を確認しますが、自分で確認する場合は点検口から覗く程度で十分です。(小屋裏内は足の踏み場が少なく危険なため。)

断熱材の状況は?

小屋裏を覗いたところ
だいたいの小屋裏には既存の袋入りグラスウール断熱材が入っているはずです。その施工方法や厚みが分かると、断熱性能の良し悪しがわかっていきます。

今回は最も一般的なグラスウール10K(熱伝導率 0.050 W/m・K)が敷き詰められていると仮定します。その厚みが20cm(200mm)未満ですと、現在の断熱性能(等級4)が満たされていない=断熱材が不十分ということになります。
もちろん施工されている断熱材がどれもグラスウール10Kとは限らないので一概には言えませんが、だいたい150mm~200mmを満たしていなければ現行の基準以下であることがほとんどです。

 

また、断熱材の施工方法も重要なポイントです。

1.すき間がある

断熱材に隙間がある

2.一部施工されていない

断熱材がない

3.ただ置かれているだけ

断熱欠損の例

4.壁の内部が見える

こんな施工が見られたら、断熱材の断熱性能はほとんど発揮されていないと考えてしまっていいです。
※天井点検口がない場合や、陸屋根で小屋裏空間がほぼ無い場合は確認することが出来ません。

 

断熱材が足りない場合はどうするか

「お部屋が暑いのは、天井の断熱材が足りないから。」ということがわかったら、どうすれば良いのでしょうか?

それは、既存の断熱材の上に断熱材を追加することです。ホームセンターで売っている断熱材を自分で敷き詰めることもできますが、断熱材は施工品質がもっとも重要です。そのため断熱材の小屋裏への追加工事(断熱リフォーム)は断熱知識を持った専門業者に依頼するのが賢明です。

小屋裏(屋根裏)断熱リフォームに適した断熱材を選ぼう

小屋裏の断熱リフォームには、すき間の出来にくい素材の断熱材を使うことが効果的です。「セルローズファイバー」や「発泡ウレタンフォーム」などが小屋裏の断熱リフォームによく使用されます。どちらもすき間ができにくいのが特徴です。断熱リフォームの匠では、小屋裏断熱リフォームにセルローズファイバーを採用しております。

施工後

▼セルローズファイバーを使った天井の断熱材追加工事の事例をご紹介しております。
www.danrei-teoria.com/casestudy/service/yaneura/

 

今年こそ根本的な暑さ対策してみませんか?

「冷房をつけても上半身はモワモワする。」
「暑いから冷房を強くすると足もとだけ冷えてしまう。」
「エアコンの風が冷たくて頭が痛くなる。」

そんな不満は、「しょうがない」のひと言で片づけてしまっていませんか?その時の我慢は、小屋裏の断熱環境を改善するだけで解消されるはずです。今年こそ、表面だけの暑さ対策を止めて根本的な改善を考えてみませんか?