お部屋の暑さ対策【完全版】暑さがこもる本当の原因「断熱性能」を改善しよう!|断熱リフォームの匠

コラム

投稿日 2018.08.21 / 更新日 2024.07.16

寒さ・暑さ対策

お部屋の暑さ対策【完全版】暑さがこもる本当の原因「断熱性能」を改善しよう!

WRITER

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矢崎 拓也

環境省認定うちエコ診断士

大学卒業後、断熱にまつわる資格をいくつも取得し、自ら調査や補助金申請の手配、セルロースファイバーの施工から窓の取付まで行える業界でも異色の人物。「日本中の住宅性能の低さを解決したい!」と大きな夢を原動力に戸建住宅の断熱リフォームに取り組む。

部屋が暑いから暑さ対策をしたい…。そんなとき、まず何を思い浮かべるでしょう?

「エアコンが悪いのかな…」
「新しいエアコンに買い換えれば良いかな?」

このように、多くの方が設備の改善で問題を解決しようと考えてしまいがちです。しかし、ほとんどの場合、部屋が暑いのはエアコンが原因ではありません。もちろんエアコンを最新にして、ガンガンに冷房を使えば大抵のお部屋は涼しくなります。しかしそれでは、電気代がかさむばかりかエアコンの冷風で体調を崩してしまう、なんてこともあるかもしれません。

では、どのような対策がお部屋の暑さの改善に繋がるのでしょうか?この記事では、ごまかす暑さ対策ではなく、もっと根本的な部分から解説していきます。

お部屋の暑さには3つの原因がある

夏場に部屋の中が暑くなるのは、主に3つの要素が重なり合うのが最大の原因です。建物は屋根や壁、窓などで覆われていますが、これら壁などの表面は、夏の日射を直に浴びることでかなりの高温になります。この熱が室内に伝わってきてしまうことで、室内が不快な暑さになってしまうわけです。順に解説していきましょう。

原因1:天井の断熱性能が低い

太陽からの日射を直接受ける屋根裏や天井は、断熱性能が低いと天井表面に熱が伝わり表面温度が高くなります。お部屋の室温に対して表面温度が高いと、室温の割に涼しく感じることができず暑さの原因になってしまうんですね。

(写真)天井から熱が漏れている様子。天井の温度が明らかに他より高い。

(写真)天井の断熱性能がしっかりしていると、表面温度のむらが起きにくい。

 
また、屋根裏に溜め込まれた熱は40~60℃ほどの高温になり、夜になっても冷めないまま熱がこもります。こもった熱が夜遅くまでじりじりと室内まで降りてくるために、寝苦しさが一層高まってしまうわけですね。

そのような部屋を冷房で冷やしても、天井表面の温度は高いままなので体感としてムラがあり暑く不快に感じてしまいます。逆に天井の断熱性能がしっかりしていれば室温が28℃でも天井表面温度もほぼ均一になるので体感として涼しく感じることができるのです。

原因2:強い日差しが入り込んでいる

夏場、部屋の中に最も熱が入り込む場所は窓です。その割合は73%にも上る(※1)ため、窓の対策は非常に大切になってきます。なぜ窓は熱の出入りが激しいのかと言うと、日本の住宅で最も普及しているアルミサッシと単板ガラスの組み合わせは熱を通しやすく断熱的に弱い素材だからです。

夏に部屋から熱が逃げる割合

(写真)夏の冷房時に外の熱が室内に入り込む割合。窓が圧倒的に大きい。

(写真)直射日光は部屋を暑くする原因のひとつだ。

 
また、それに加えて日射が窓を通して入り込むことで室温を直接的に上げてしまいます。太陽からの熱を遮らない限り、部屋の暑さは改善しないんですね。

※1:一般社団法人日本建材・住宅設備産業協会

原因3:部屋の中の熱が溜め込まれている

部屋が暑くなる原因の3つ目は、熱が溜め込まれてしまうことによる暑さです。日中の日射による熱の移動も一つの原因ですし、電化製品などからの熱も原因となってしまいます。

(写真)昼間締め切りにした部屋には熱がこもってしまう。

(写真)断熱と遮熱、通風がしっかりしていると熱がこもらない。

 
室内には、冷蔵庫や照明、テレビなど、熱を発生する家電がたくさんあります。外出時にもそれらを稼働しっぱなしにしておくと、締切の部屋の中がもわっとした暑さを感じる原因となってしまうんですね。

これらは締め切りにした部屋が問題で、計画的な換気を行ったり涼しい時間帯に窓を開けて通風させることで効果的に熱を外に出すことができます。

部屋が暑い建物の断熱状態はどうなっている?

では、本当に部屋が暑い家の断熱材はどうなっているのでしょうか。みなさんがご自身で確認するのは難しいと思いますので、弊社(断熱リフォームの匠)で断熱診断にお伺いした物件の断熱状態をお見せします。

天井(屋根裏)の断熱材

天井裏(屋根裏)には断熱材が敷いてあるのが普通です。一般的には袋入りグラスウール断熱材が敷かれているので、ほとんどの住宅はしっかりと断熱性能があるように感じるはずです。

小屋裏の断熱リフォーム前

(写真)天井の断熱材が雑に施工されている。隙間があり断熱材の性能を発揮できていない。

(写真)わずかに隙間ができている。これでも断熱性能は落ちてしまう。

 
しかし、上写真の通り多くの住宅の断熱材は雑に施工されていたり、綺麗に施工されているように見えても隙間があります。僅かな隙間なら問題ないように感じますが、そこから熱が漏れてしまうことに繋がり、暑さの原因となってしまうんですね。

(写真)全く断熱材が敷かれていない天井。屋根裏の熱気が天井板1枚で伝わってしまう。

(写真)壁の隙間がそのままの状態。壁内にも熱が入ってしまう。

 
また、築年数の経過した建物では全く断熱材が敷かれていないこともあります。このような状態では天井からの熱を防ぐことはできません。さらに、壁の隙間に気密処理(気流止め)がされていないと壁内へと熱が伝わり家全体に熱が移動してしまう可能性があります。

断熱材が敷かれていても厚みが不十分なことも
最も一般的なグラスウール10K(熱伝導率 0.050 W/m・K)は、その厚みが200mm未満だと現在の断熱性能等級4が満たされていない(断熱材が不十分という)ことになります。等級4を下回る程度の断熱材の厚みですと、天井から降りてくる熱を防ぎ切ることができず、徐々に熱が伝わってきてしまうのです。つまり、断熱材があれば大丈夫、とならない点は要注意ですね。

窓の断熱性能

窓は夏の暑さに直結する部分です。屋根裏や壁と違い、断熱材を施工することができない場所のため、サッシとガラスの性能で部屋の快適度が大きく変わります。

(写真)直射日光が入り込む掃き出し窓。夏場は部屋が暑くなる原因となる。
アルミサッシ単板ガラス

(写真)アルミサッシと単板ガラスの窓。窓は部屋の中で熱の出入りが最も大きい。

 
部屋が暑い住宅の窓は、大抵がアルミサッシと単板ガラスの組み合わせです。また、日射遮蔽ができておらず日光が直接室内に入り込んでいることも多いです。これらの熱的な欠点を補うことが暑さ対策では重要となります。

自分でできる部屋の暑さ対策

部屋の暑さ対策と言っても、自分でできる簡単なものから業者に依頼するものまで様々です。まずは自分で気軽にできる暑さ対策を考えている方も多いと思いますので、最初に簡単にできるお部屋の暑さ対策をご紹介します。

窓にできる暑さ対策

まず、部屋の暑さ対策で最初に行いたいのは窓まわりの対策です。窓自体を自分で交換することは難しいので、窓にかかる日差しを減らす対策をしてみましょう。

カーテンやブラインドで日差しを遮る

最も簡単な窓の暑さ対策は、カーテンやブラインドを断熱性、遮光性に優れるものに変えることです。窓の断熱性能が低いと日射による熱が部屋の暑さの原因となります。その日射を遮ることができれば部屋の暑さを和らげることができ、暑さ対策となります。

カーテン

(写真)遮光カーテンを使い日射を遮断する。部屋が暗くなるのが欠点だが効果は高い。
断熱ブラインド

(写真)断熱ハニカムブラインドは中空層があるため窓の断熱性能を補うことができる。

 
カーテンは遮光性に優れたものを選び、日差しが直接当たる時間帯に閉めておきましょう。特に西日は太陽の角度が低く室内に差し込みやすいため、西向きの窓にはおすすめの対策です。

また、最近ではハニカム形状をした断熱ブラインドがIKEAやニトリでも販売されています。断熱性に優れたものを使用することで冷房効率が上がり過ごしやすい室内にすることができます。

グリーンカーテンや簾(すだれ)・よしずを付ける

カーテンやブラインドは室内側から設置するものでした。グリーンカーテンや簾は建物の外に設置するものです。実は、断熱・遮熱の効果としては建物の外から遮る方が効果的なんですね。その点、グリーンカーテンや簾は効果的な対策です。

グリーンカーテン

(写真)グリーンカーテンは植物の涼しさも感じられる。
すだれでの暑さ対策

(写真)すだれやよしずは窓だけでなく玄関ドアの前にも効果的。

 
ゴーヤやアサガオなどのツル性植物を利用したグリーンカーテンは特におすすめの対策です。ただし、植物の成長を見越して4月から5月には準備をしておかなければなりません。また、苗の数が少ないと隙間だらけで遮光効果がほとんど無いなんてこともあります。そのため、準備が面倒な場合はよしずや簾を使って対策する方が効率的ですね。

室内でできる暑さ対策

窓以外の対策で効果的な方法もいくつかご紹介します。室内でできる対策としては根本的な断熱性能向上は難しく、家にあるものを活用した対策がおすすめです。

サーキュレーター

(写真)エアコンを使うときはサーキュレーターと併用すると効果的。
除湿機

(写真)除湿機を使い湿度を下げることで体感的な快適につながる。

 

サーキュレーターとエアコンを組み合わせる

暑い空気は上に溜まりやすいため、エアコンと一緒にサーキュレーターを組み合わせるのがおすすめです。このときサーキュレーターは上向きにし、天井の空気を撹拌するように使用するのが効果的ですね。

除湿機を使い部屋の湿度を下げる

夏の蒸し暑さは湿度の高さが原因です。湿度が高い部屋では、汗をかいても水分が蒸発しにくくなり体感的に暑さを感じやすくなってしまいます。また、熱中症にもなりやすくなるため注意が必要です。

エアコンで冷房を付けていても、室温の状態によっては湿度戻りが生じて高湿度になることがあります。人が快適だと感じる湿度は40%〜60%の範囲なので、それを超える場合は除湿機を併用して湿度もコントロールしましょう

※湿度戻りとは・・室温に達し冷房運転から送風状態に切り替わることで、エアコン内部の水分が室内に戻ってしまう現象

本格的な部屋の暑さ対策(断熱リフォーム)

ここまで自分でもできる簡易的なお部屋の暑さ対策を解説しましたが、本気で暑さを改善したいと考えているなら手っ取り早く業者に依頼するのがおすすめです。

初期費用はかかりますが、長い目で見れば自分でできる対策よりもパフォーマンスは高いですので、できればこれからご紹介する方法での暑さ対策をされることをおすすめします。

天井(屋根裏):断熱材を追加する

2階にある部屋の暑さを改善したい場合、特におすすめなのが屋根裏の断熱リフォームです。先ほどご説明したように、多くの家の天井断熱材は施工に不備があったり不十分な厚みの状態です。これに断熱材を追加することで断熱性能を向上させることができます。

天井断熱工事

(写真)セルローズファイバーによる断熱施工の様子。バラ状の断熱材を吹き込む。
天井の断熱工事

(写真)施工後は天井全面に断熱材が隙間なく施工される。

 
屋根裏断熱リフォームで使われる断熱材は、セルローズファイバーや袋入りグラスウール、現場発泡ウレタンフォームがあります。それぞれメリット・デメリットがありますが、弊社では隙間ができず高い断熱性能を発揮するセルローズファイバーをおすすめしています。

長所 短所
セルローズファイバー 隙間ができない 工事機材の置き場所確保が必須
袋入りグラスウール 施工がしやすい 隙間ができやすい
現場発泡ウレタンフォーム 隙間ができない 施工者の技量で差が出る

(写真)袋入りグラスウールによる天井の断熱リフォーム。隙間なく施工すれば効果は高い。
現場発泡ウレタンフォーム

(写真)現場発泡ウレタンフォームでの施工。こちらも職人の技量で性能が変わる。

窓:内窓を設置する

夏の冷房時に外から熱が侵入する割合は、窓など開口部からが73%と断トツで大きいです。つまり、部屋の暑さ対策として窓をリフォームすることが、ほとんどの家で1番の解決策になります

窓のリフォームの方法として最もおすすめなのが、今ある窓の内側に新たに窓を取り付ける内窓です。

(写真)現在の窓と新しい窓の間に空気層を作る内窓。断熱性能向上に効果的だ。写真はYKK APプラマードU。

(写真)壊さず施工できるため、住みながらリフォームが可能。

 
内窓にはいくつかガラスの種類があり、単板ガラスや複層ガラス、Low-E複層ガラス(断熱タイプ・遮熱タイプ)などがあります。一般的に、単板ガラスよりも複層ガラスが、複層ガラスよりもLow-E複層ガラスのほうが断熱性能が高いため、複層ガラスかLow-E複層ガラスでのリフォームがおすすめですね

最近では性能を更に高めた「アルゴンガス入りLow-E複層ガラス」のご希望が非常に多くなっています。国が推進する補助金制度「先進的窓リノベ事業」が最大の要因かと思いますが、補助金が多く貰えてなおかつより高性能の窓に出来るため、窓の改修をお考えでしたら強くオススメします。

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Low-E複層ガラス遮熱タイプ

(写真)Low-E複層ガラス遮熱タイプ。室外側のガラスにLow-E膜を付けて太陽からの放射熱を低減する。
Low-E複層ガラス断熱タイプ

(写真)Low-E複層ガラス断熱タイプ。室内側のガラスにLow-E膜を付けて室内の熱漏れを低減する。

 
また、Low-E複層ガラスにも断熱タイプと遮熱タイプがありますが、夏場の部屋の暑さ対策として内窓を導入するのであれば遮熱タイプのLow-E複層ガラスがおすすめです。遮熱タイプは複層ガラスの室外側にLow-E膜という熱を吸収・反射させるコーティングが付いています。これの効果により、夏の日差しからの熱を室内に入りにくくすることができる訳ですね。

オーニングや断熱ブラインドも効果的

内窓に合わせて、太陽の日差しを物理的に遮断するリフォームもおすすめです。具体的にはオーニングや断熱ブラインドの取り付けがあります。内窓の取り付けができない窓の代替案として断熱ブラインドを採用することもできるため、専門業者にどういった断熱対策ができるか確認してみましょう。

今年こそ根本的な暑さ対策してみませんか?

「冷房をつけても上半身はモワモワする」
「暑いから冷房を強くすると足もとだけ冷えてしまう」
「エアコンの風が冷たくて頭が痛くなる」

そんな不満を「しょうがない」のひと言で片づけてしまっていませんか?冷房を付けていても部屋が暑いのには必ず理由があります。ぜひ、この記事を参考に根本的な暑さ対策を検討してみてはいかがでしょうか。

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1974年の創業から50年を超える歴史を持ち、住宅メーカーなど1200社以上の住宅のプロとも取引実績を持つ当社。日本でも数少ない断熱リフォーム専門店として、断熱工事に関するあらゆるお困りごとを解消すべく、技術とサービスを磨いて参りました。断熱性能は快適な暮らしを守る影の立役者。私どもはその裏方の仕事に誇りを持ち、期待を超える品質でお応えします。

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