【2026年版】断熱リフォームはどこからやるべき?本当に効果が出る優先順位とは|断熱リフォームの匠

コラム

投稿日 2020.06.20 / 更新日 2026.03.05

断熱リフォーム

【2026年版】断熱リフォームはどこからやるべき?本当に効果が出る優先順位とは

WRITER

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廣澤 健一郎

環境省認定うちエコ診断士

地方公務員を経て、テオリアハウスクリニックに入社。前職の経験から断熱に関する補助金の取り扱い業務に精通しており、これまでに国や地方自治体の補助金手続きを多数経験。 書類の作成だけではなく、自ら現場に出て調査・工事に携わるなど、断熱の実務経験も豊富で、これまでに点検訪問した住宅は1,500件を越える。

「断熱リフォームはどこから始めるべきか」
「窓なのか、床なのか、それとも天井なのか」

調べれば調べるほど意見が分かれていて、かえって迷ってしまう方も多いのではないでしょうか。

よく言われるのは「熱の出入りが一番多い窓が最優先」という考え方です。確かに理屈としては正しい部分もあります。しかし実際の現場では、窓だけを断熱しても「寒さがまだ気になる」という声があるのも事実です。

断熱リフォームで大切なのは、数字上の熱損失だけでなく体感温度の存在を意識することです。現在では、単体の部位だけを強化するよりも、暑さや寒さの原因に合わせて組み合わせて考える時代になっています。この記事では、本当に効果を実感しやすい断熱リフォームの優先順位を分かりやすく整理していきます。

【結論】断熱リフォームの優先順位

端的にまとめると、断熱リフォームの優先順位は夏と冬で異なり、以下のようになります。

暑さ対策の優先順位
  1.  天井・屋根裏(断熱材の強化)
  2.  窓(内窓の設置)
  3.  床下(断熱材の強化)
寒さ対策の優先順位
  1.  窓(内窓の設置)
  2.  床下(断熱材の強化)
  3.  天井・屋根裏(断熱材の強化)

これが、現在私たちが現場で最も効果を実感しやすいと考えている順番です。

ただし、これはあくまで「単体で考えた場合」の優先順位です。実際に満足度が高いのは、夏は「天井+内窓」冬は「内窓+床下断熱」というように、組み合わせて行うケースです。

さらに言えば、床下・天井・窓の3点を一体で整えた住宅は、家全体の温度ムラが改善し体感が大きく変わります

廣澤
廣澤
単体で断熱リフォームをするよりも、合わせて同時にリフォームするとより効果を実感しやすくなります。

断熱リフォームの優先順位はなぜ迷うのか

断熱リフォームを検討する際、多くの情報源で「まずは窓から」と推奨されています。これは住宅全体の中で、窓が最も熱の出入りが激しい場所であるというデータに基づいた考え方です。窓は外気の影響を受けやすく、断熱上の弱点になりやすい部位であることは間違いありません。

建物から逃げていく熱の割合。

(写真)冬の熱の移動割合。開口部(窓やドア)からが半分以上を占める。数字上は床の割合は小さい。
夏に熱が部屋に入る割合

(写真)夏も開口部からの移動が大半を占める。次いで屋根からが続く。

 
ただ、実際の現場では窓を改修しただけで満足のいく結果が得られるとは限りません。熱の移動割合という数値上のデータと、住んでいる人が感じる不快感は必ずしも一致しないからです。

例えば冬の寒さで最も辛いのは足元の冷えだと感じる方が少なくありません。この場合、窓からの熱損失を抑えても床の冷たさが解消されなければ、寒いという印象は強く残ったままになります。

また、夏の2階が異常に暑い住宅では、屋根から伝わる熱が主な原因となっていることもあります。このケースでは、窓よりも先に天井の断熱を整えた方が、暑さの軽減をはるかに実感しやすくなります。

断熱リフォームの優先順位で迷いが生じるのは、家の構造や暮らし方、暑さ・寒さの感じ方が建物ごとに異なるためです。万人に共通する正解があるわけではなく、現在どのような不快感に困っているのかを整理して、解消への手順を組み立てることが大切です。

この章のポイント

窓の断熱化は間違いなく最重要ポイント。しかし、実生活での体感は窓以外からの寒さ、暑さも影響するため、天井や床の断熱も重要となる。

夏の暑さ対策における優先順位

夏の断熱リフォーム優先順位図解

夏の断熱リフォームにおいて、最も優先すべきなのは天井の断熱です。真夏の屋根は強い日射を長時間受け続けるため、屋根裏の温度は時に60度近くまで上昇します。そのすぐ下の階で生活していると、天井から伝わる熱の影響は想像以上に大きくなってしまうのです。

2階が外よりも暑く感じる、エアコンをフル稼働させてもなかなか冷えない、夜になっても熱がこもっている、という住宅では、まず天井の断熱性能を整えることが先決です。これによって室内に降りてくる熱を大幅に抑えられます。

(写真)屋根裏に登って断熱状況を調査した様子。この住宅の天井には断熱材が全く施工されていなかった。
天井が暑い部屋

(写真)無断熱の天井の表面温度が40度近くになっている。40度を超えることも多い。

 
一方で、窓の対策を後回しにしても良い訳ではありません。夏の窓は日射が入り込む主な経路ですから、内窓を設置すれば冷房効率は確実に向上します。しかし、屋根からの熱が室内にこもったままでは、窓だけを補強しても体感としての改善は限定的になりがちです。

そこでおすすめしたいのが、天井断熱と内窓を組み合わせる方法です。天井で上からの熱を遮り、窓で横からの熱を抑える。この二方向を同時に整えることで、エアコンの効き方は明らかに変わります。

まずは屋根からの熱を止める。そのうえで窓の環境を整える。これが夏の暑さを解消するための合理的な優先順位です。

廣澤
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実際にこの工事を行った住宅では「2階の暑さが劇的に和らいだ」「設定温度を上げても快適に過ごせるようになった」といった変化を実感されています。

寒さを解決したい場合の優先順位

冬の断熱リフォーム優先順位図解

冬の寒さ対策でまず手をつけたいのは、内窓の設置です。室内が寒く感じる大きな原因のひとつに、窓からの冷気と放射の影響があります。外気で冷やされた窓ガラスは温度がとても低くなり、その近くにいるだけで体温が奪われてしまいます。また、窓際で冷やされた空気が床へと流れ落ちるコールドドラフト現象が起きることで、足元に冷気が滞留してしまうのも問題です。

玄関が寒くなるイメージ

(写真)窓の断熱性能が低いと、冷気が窓を通じて室内に入り込んでしまう。
床下の断熱リフォーム前

(写真)床下の断熱も確認すべきポイント。断熱材の性能不足や気流止め未設置は改善したい。

 
暖房をつけているのに寒さを感じたり、窓際に寄るとひんやりしたりする住宅では、内窓を設置するだけで体感温度は大きく改善します。一方で、床下の断熱も冬の快適さを左右する重要な要素です。足元が冷えていると人は寒さを強く感じやすく、たとえ室温が同じ数値であっても、床が冷たいだけで体感的な暖かさは大きく損なわれてしまいます。

冬に整えたいのは、内窓と床下断熱を組み合わせた対策です。窓で冷気の侵入を抑え、床で底冷えを防ぐことで、暖房効率と体感温度の両方が引き上げられます。まずは窓の断熱を強化し、そのうえで床下の対策をして足元を守る。これが冬の寒さを克服するための合理的な優先順位です。

廣澤
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実際に内窓だけでは物足りなさを感じていた住まいでも、床下断熱をすることで足元の冷えが解消さて過ごしやすくなる、といった変化が生まれています。

実は寒さの解決にとても重要な「天井」

寒さ対策で意外と見過ごされがちなのが天井の断熱リフォームです。実は天井の断熱リフォームは寒さ対策としての側面も持っています。

これは「熱の移動方向」を考えるとよくわかります。暖かい空気は上昇気流となって上に登ることから、暖房により暖められた空気はやがて2階の天井板に達します。

天井断熱がない家

(写真)天井断熱が不十分な家の場合。暖かい熱が逃げてしまう。
天井断熱がある家

(写真)天井断熱がしっかりしている家の場合。暖かい空気が室内にとどまる。

 
もし天井を断熱リフォームしておけば、今までなら屋根裏へと逃げてしまっていた熱を室内に抑え込むことができるのです。

廣澤
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実際、断熱リフォームの匠では、「2階の押し入れを開けたとき冷気を感じなくなった」「夏向けの対策として天井断熱をしたけれど、冬も全体的に暖かく感じられるようになった」というお客様の声が多く寄せられています。

最も満足度が高いのは床下・天井・窓の3点セット

ここまで、夏と冬それぞれの優先順位について解説してきました。しかし、実際の現場で最も満足度が高いのは、床下・天井・窓を一体で整えたケースです。なぜこの3点をまとめて対策すると効果が大きいのでしょうか。理由はシンプルで、家全体の温度ムラが一気に小さくなるからです。

天井だけの断熱では上からの熱を抑えるにとどまり、内窓だけでは窓際の冷気を和らげるだけになります。また、床下だけを強化しても足元の冷えが改善されるだけです。どこか一部に性能の低い場所が残っていると、そこが住まいの弱点となって断熱効果を下げてしまいます。

3点を同時に整えれば、屋根からの熱窓からの熱気や冷気床からの底冷えという三方向をまとめて封じ込めることができます。その結果、冷暖房の効き方そのものが劇的に変わります。

廣澤
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実際にこの3点セットで施工したお客様は、「家の中の温度差が気にならなくなった」「以前よりも弱い設定で快適に過ごせるようになった」といった声が多く聞かれます。特によく耳にするのが、なんとなく不快という感覚がなくなったという言葉です。

断熱は一部分だけを突出させるよりも、全体のバランスを整えることで初めてその本領を発揮します。予算や工事のタイミングが合うのであれば、床下・天井・窓を一体で計画することが、最も高い効果を実感できる近道といえるでしょう。

補助金と断熱リフォーム|優先順位を踏まえどう使うべきか

断熱リフォームを検討する際、補助金は無視できない大きな要素ですよね。特に内窓は補助制度の対象になりやすく、自己負担を抑えられるため「補助金が出るから、まずは窓から手をつけよう」と考えるのは自然な流れでしょう。使える制度を賢く活用すること自体は、決して間違いではありません。

ただし、補助金を受け取ることだけを基準に優先順位を決めてしまうのには注意が必要です。リフォームの本来の目的は、補助金を得ることではなく住まいを快適にすることにあるはずだからです。

たとえば、2階の深刻な暑さに悩んでいるのに窓だけを改修したり、足元の冷えが辛いのに床の断熱を後回しにしたりといったケースが考えられます。こうした選択をしてしまうと、たとえ補助金でお得に工事ができたとしても、肝心の住み心地に対する満足度は上がりにくいものです。

近年の補助制度は、窓だけでなく断熱改修を対象とするものも増えています。窓単体ではなく、天井や床などとの組み合わせを前提として活用できる環境が整っているというわけです。

大切なのは、まず自宅のどこに弱点があるのかを正確に把握することです。そのうえで、どの部位を組み合わせれば最も高い効果が得られるかを計画し、そこに補助金をどう当てはめていくかを検討すべきでしょう。補助金はあくまで快適な住まいづくりを後押しする役割であって、リフォームの優先順位そのものを決める主役では無い点は忘れないようにしましょう。

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それぞれの部位にかかる断熱リフォームの費用

断熱リフォームで優先順位を検討する時に気になるのはやはり工事費用だと思います。それぞれの部位の断熱リフォームにかかる費用についても取り上げてみたいと思います。

窓は大きさによって費用が大幅に変わるため概算が難しいものの、住宅1棟すべての窓に内窓を設置するとおおよそ100万円~180万円くらいに収まることが多いです。
一般的な床の断熱リフォームは既存の床を剥がして新たな断熱材を設置して床を復旧する、という流れで行いますが、この場合の費用は100万円から200万円ほどが想定されます。

なお、《断熱リフォームの匠》でも取り扱っている”非破壊工法”による床下断熱リフォームでは、床を剥がす必要がないことから、60万円〜80万円程度の工事費用となります。

天井
天井の断熱リフォームも、床と同様に一般的には天井板を落として断熱材を新しく敷設します。その場合、やはり荷物の移動や仮住まいが必要となることから、費用の総額は100万円~150万円ほどになると思います。

こちらも天井板を壊さない非破壊工法による断熱リフォームであれば工事の費用は40万円から60万円程度になるでしょう。

まとめ

断熱リフォームの優先順位は、一概に窓が最優先と決めつけられるものではありません。夏の暑さに悩んでいるならまずは天井、冬の寒さがつらいなら内窓と床下断熱といったように、解消したい悩みによって着手すべき場所は変わります。

さらに高い満足度を目指すのであれば、床下、天井、窓の3箇所をバランスよく整えることが重要です。断熱とは一部だけを強化するものではなく、住まいの弱点を一つずつ潰していく作業だからです。天井、壁、床という三方向の熱の動きを意識して対策を講じることで、家全体の快適さは見違えるほど変わります。

住まいの状況に合わせて正しい順番を選べば、断熱リフォームの効果ははっきりと肌で感じられます。まずはご自宅の現状を見つめ直し、最も効果の上がる優先順位を検討してみてください。

廣澤
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1974年の創業から50年を超える歴史を持ち、住宅メーカーなど1200社以上の住宅のプロとも取引実績を持つ当社。日本でも数少ない断熱リフォーム専門店として、断熱工事に関するあらゆるお困りごとを解消すべく、技術とサービスを磨いて参りました。断熱性能は快適な暮らしを守る影の立役者。私どもはその裏方の仕事に誇りを持ち、期待を超える品質でお応えします。

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