床下断熱リフォームの種類は?メリットとデメリット|断熱リフォームの匠
コラム
投稿日 2018.11.02 / 更新日 2023.04.28
断熱リフォーム
床下断熱リフォームの種類は?メリットとデメリット
WRITER
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廣澤 健一郎
環境省認定うちエコ診断士
地方公務員を経て、テオリアハウスクリニックに入社。前職の経験から断熱に関する補助金の取り扱い業務に精通しており、これまでに国や地方自治体の補助金手続きを多数経験。 書類の作成だけではなく、自ら現場に出て調査・工事に携わるなど、断熱の実務経験も豊富で、これまでに点検訪問した住宅は1,500件を越える。
こんにちは。《断熱リフォームの匠》の廣澤です。
現在床下断熱リフォーム市場には様々な種類の断熱材が出回っています。
今回は「床下の断熱リフォームにはどの断熱材を選べばいいか迷っている」という方のために、代表的な断熱材のメリットとデメリットを紹介していきます。
目次
代表的な床下断熱リフォームとメリット・デメリット
現在床下の断熱リフォームに採用されている断熱材は大まかに
- 高性能グラスウールボード
- セルローズファイバー
- 現場発泡ウレタンフォーム
- ポリスチレンフォーム
の4種類です。
高性能グラスウールボードとセルローズファイバーは繊維系の断熱材、現場発泡ウレタンフォームとポリスチレンフォームは発泡プラスチック系の断熱材です。それぞれの価格や性能、工期などを見ていきましょう。
高性能グラスウールボード(工期:約1~2日)
メリット
・他の断熱材に比べて非常に安価
・耐久性がある
・耐火性がある
・柔軟性があり、非破壊での施工が行いやすい。
デメリット
・水気に弱い
・床下が複雑な形状になっている場所で、断熱欠損が起きやすい。
セルローズファイバー(工期:約2~3日)
メリット
・断熱欠損が起きにくい
・吸放湿性能があり、湿気に強い
デメリット
・値段が高い
・一度施工すると再リフォームが難しくなる
現場発泡ウレタンフォーム(工期:1日)
メリット
・隙間なく施工できる(断熱欠損が起きにくい)
・非破壊での施工が行いやすい。
デメリット
・燃焼すると有毒ガスを発生させる
・経年による劣化が起きやすい
・シロアリの侵入に対して弱い
ポリスチレンフォーム(EPS XPS)(工期:約1~2日)
メリット
・湿気に強い
・価格が安い
・経年による劣化に強い
・発砲プラスチック系では比較的柔らかく加工が簡単
デメリット
・柔らかく傷つきやすい
・熱に弱い
それぞれの断熱リフォームにかかる費用の比較
- 1
- 約1.2~1.5倍
- 約1.5~2.0倍
- 約2~2.5倍
高性能グラスウールボード
現場発泡ウレタンフォーム
ポリスチレンフォーム
セルローズファイバー
各素材を用いた床下の断熱リフォームに必要な費用の目安です。施工業者や施工物件の状況により価格は変動するのであくまでも参考の1つとしていただけたらと思います。高性能グラスウールボードを用いた床下断熱リフォームでかかる費用を1としたときの他の各断熱リフォームでかかる価格の数値をグラフで表しています。
断熱リフォームの匠が断熱材で重要視するメリット
《断熱リフォームの匠》では床下断熱リフォームに「高性能グラスウールボード」を採用しています。
もちろん、高性能グラスウールボードにもメリットとデメリットがあります。私たちがどのようなメリットを重要視しているのか、最後にご紹介したいと思います。
”非破壊工法”との相性
私たちの床下断熱リフォームには既存の床を剥がさずに施工する「非破壊工法」を採用しています。
非破壊工法は工事にかかる期間を短縮したり、従来のリフォームよりも非常に安価であるというメリットがあります。しかしその分、使用する断熱材は床下という特殊な環境で施工を行うことを考慮する必要があります。
例えば上記の写真だと、配管が密集している部分に対しているせいで硬質ウレタンフォームをうまく切る取ることができていない状況です。
施工後に断熱材が欠落してしまうようなことがあっては意味がないため、そういったリスクを最小限にとどめたいと考えています。
また袋入りグラスウールもサイズの過不足による隙間や断熱材のゆがみにより断熱性能を失ってしまうことになりかねません。
高性能グラスウールボードは床上から床下への搬入が無理なく行え、狭い床下空間でも柔軟に取り回すことができ、一定の柔軟性も併せ持っているため、メリットと非破壊工法とがうまく噛み合っているのです。
また、他の断熱材に比べて安価であることも「できるだけ低コストに抑えたい」というお客さまの声と一致しており、《断熱リフォームの匠》ととても相性がいい断熱材だと考えています。
まとめ
今回は床下断熱リフォームに使われる断熱材についてメリットとデメリットをご紹介してきました。
やはり大切なのは断熱材の特徴だけにとらわれるのではなく、「どんなリフォームをしたいのか」とセットで考えることだと思います。
ぜひ自分のプランに合った断熱材やそれを取り扱うピッタリの業者を探してみてくださいね。
ここまでお読みくださりありがとうございました。