内窓リフォームで結露が減る!?仕組みや注意点を詳しく解説|断熱リフォームの匠

コラム

投稿日 2020.05.28 / 更新日 2021.05.24

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内窓リフォームで結露が減る!?仕組みや注意点を詳しく解説

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矢崎 拓也

環境省認定うちエコ診断士

大学卒業後、断熱にまつわる資格をいくつも取得し、自ら調査や補助金申請の手配、セルロースファイバーの施工から窓の取付まで行える業界でも異色の人物。「日本中の住宅性能の低さを解決したい!」と大きな夢を原動力に戸建住宅の断熱リフォームに取り組む。

「内窓リフォームで結露を防ぐことができると聞きましたが本当に効果があるのか気になります。内窓リフォームで結露を防ぐ仕組みについて詳しく知りたいです。」

 
このような疑問にお答えします。

このページを読んでいただくと

  • 内窓リフォームで結露を減らせる理由
  • 内窓リフォームで結露防止を考える際の注意点
  • 内窓による結露対策を効果的に行う方法

これらについて知ることができます。

内窓リフォームで結露を減らせる理由

内窓リフォームで結露を減らせるのは内窓と元々の窓の間に「空気の層(中空層)」を作ることができるからです。

そもそもどうして結露は発生してしまうのでしょうか。

結露は

  • 窓の近くの空気は冷たくなりやすい
  • 空気は冷たくなった時水分を出す
  • 窓の近くの空気は冷えた時に水分が窓につく

という流れで発生します。内窓リフォームを行えば外側の窓と内側の窓の間には空気の層(中空層)が作られます。中空層があるおかげで

  • 外の冷たさが直接内側の窓まで伝わってこなくなる
  • 窓の近くの空気が冷えにくくなる
  • 結露が起きにくくなる

という仕組みで結露を防ぐことができます。

内窓リフォームをしても結露を完全に防げないケースもある

確かに理論の上では内窓リフォームを行えば結露を防ぐことができるようになります。しかし場合によっては色々な原因が組み合わさって結露対策がうまく行えないこともあります。

内窓リフォームを行なっても窓の結露がなくならない時考えられるのは

  • 元々の窓の断熱性能が低い
  • 内窓の取り付け方が正しくない
  • 結露が起きやすい過ごし方をしている

などです。それぞれについて詳しくご紹介していきます。

元々の窓の断熱性能が低い

先程もご紹介したとおり、内窓は中空層を作ることにより結露を防いでいます。しかし、やはり外側の窓の断熱性能が低いと中空層へも寒さが伝わりやすくなるのでその分内側の窓の結露が起きてしまう原因にもなります。また、中空層でも結露が起こるので放置するとカビの原因になってしまうことがあります。

とはいえ寒冷地でない地域では内窓リフォームをしっかり行えば外の気温との温度差がそこまで大きくなることはないので、「外窓の交換もおこなわないと効果が出ないのでは?」と心配する必要はないケースが大半です。

内窓の取り付け方が正しくない

従来の窓とサイズが合った内窓を正しく設置しないと本来の効果を発揮できないことがあります。特に建ってから年数が経った家の窓のフレームはサイズが計測する場所でバラバラになっていることがよくあります。

「内窓の取り付けを複数の業者で見積もりをお願いしたけど、計測したサイズがお互いにバラバラだった」ということもあるようです。もちろん多少の誤差であれば木にする必要はありませんが、いずれにしても施工品質がとても大切だということは覚えておきましょう。

結露が起きやすい過ごし方をしている

いくら結露が起きにくいと言われる性能のいい窓を使っていたとしてもその家に住んでいる人が結露の原因を生み出してしまっていては効果的に結露の対策を行うことはできません。

例えば、「石油ストーブの上でやかんでお湯を沸かす」などは家の中の水分があまりにも多くなりすぎてしまうため結露が起きやすくなります。

結露を防ぐには「内窓リフォームを行なったからもう結露の心配はしなくていいな」と考えるのではなく、住んでいる人自身が結露が起きないように注意や工夫を行うことも大切です。

内窓リフォームと併せて行える結露対策

内窓リフォームで窓の性能を上げると結露を大幅に抑えることができます。しかし先程もご紹介したとおり住んでいる人自身が対策を行うことも大切です。

具体的には

  • 部屋の換気をある程度の間隔でする
  • 暖房の設定温度を上げすぎない
  • 過度な湿度対策を行わない

などの対策を行なうことをおすすめします。

部屋の換気をある程度の間隔でする

ヒトは日常生活を閉ざされた空間で行うだけで湿度が上がっていきます。部屋の換気を定期的に行うことで部屋の湿度を調整し、結露を起きにくくすることができます。

暖房の設定温度を上げすぎない

暖房の設定温度を高くしすぎると、部屋の中の温度と外の気温との差が大きくなります。その分、温度が下がったときに空気自体が手放す水分の量が多くなるので、その分結露も起こりやすくなります。

健康的にも暖房の設定温度は20度と言われています。内窓リフォームを行えば窓からの熱の逃げを抑えられるのでより低い設定温度でも寒さを感じにくくなっているはずです。是非これまでの設定温度よりも低くするようにしてみましょう。

過度な湿度対策を行わない

よく「部屋の乾燥対策」ということで石油ストーブの上にやかんを置いてお湯を沸かしている光景がイメージされがちですが、石油は燃えたときに水分を空気中に出すのでわざわざ湿度を上げる対策を行う必要はありません。

むしろ湿度が上がりすぎることによる部屋のクロスの濡れや窓の結露が起きやすくなることでカビの原因になります。同様の理由で、加湿器を併せて使う必要もありません。

エアコンを使う場合は部屋が乾燥しがちなのでウイルスの活動を抑えるためにも適度に湿度を保つ必要がありますが、行き過ぎた湿度対策はクロスの内側の見えない部分でのカビの繁殖にもつながりますので別の分野でのリスクが大きくなります。

バランスを大事にするようにしましょう。湿度の目安はおおよそ50%ほどです。加湿器を使う場合はタイマーを設定して定期的にスイッチをオフにするのがおすすめです。

まとめ

無料点検での計測

内窓リフォームを行えば結露を抑えることができるので掃除の手間やカビのリスクを下げることによる衛生面での効果を見込むこともできます。しかしただ内窓リフォームを行うだけでなく、細かい心がけを行うことでより大きな効果を発揮できるようになります。

内窓リフォームによって得られる効果は結露の防止以外にもたくさんあります。こちらのページでも紹介しているので気になる方は参考にしてください。

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