戸建ての窓サッシ交換リフォームで家が生まれ変わる!方法と費用・効果を徹底解説|断熱リフォームの匠
コラム
投稿日 2025.11.27
内窓・窓リフォーム
戸建ての窓サッシ交換リフォームで家が生まれ変わる!方法と費用・効果を徹底解説
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廣澤 健一郎
環境省認定うちエコ診断士
地方公務員を経て、テオリアハウスクリニックに入社。前職の経験から断熱に関する補助金の取り扱い業務に精通しており、これまでに国や地方自治体の補助金手続きを多数経験。 書類の作成だけではなく、自ら現場に出て調査・工事に携わるなど、断熱の実務経験も豊富で、これまでに点検訪問した住宅は1,500件を越える。
「戸建てのサッシ交換っていくらかかる?」
「窓リフォームはどの方法がいいのかな?」
そんな疑問をお持ちではありませんか?築20〜30年が経った戸建て住宅では、結露・隙間風・建て付け不良など、窓まわりの不具合が気になり始めるタイミングが訪れます。特に戸建て住宅はマンションと違い、窓の交換方法を自由に選べるのが特徴です。
とはいえ、「内窓とサッシ交換の違いは?」「カバー工法って何?」といった専門用語が並ぶため、どの方法が自分の家に合うのか判断しにくいものです。そこで本記事では、戸建ての窓リフォームで代表的な内窓(二重窓)、カバー工法、はつり工法の特徴・費用・メリット・注意点を、初めての方にも分かりやすく整理しました。
戸建ての窓リフォームを検討している方は、ぜひ参考にしてみてください。
こんな症状があれば窓・サッシのリフォームを検討すべき
戸建て住宅で「そろそろ窓を見直した方がいいのかな?」と感じるタイミングは、日常のちょっとした不便や違和感に現れます。ここでは、実際のお客様からよく寄せられるリフォームのサインをご紹介します。
①隙間風・建て付けの悪さ(築20年以上で特に多い症状)
まず最初に注目すべきなのが、窓やサッシの動作に不具合が生じている場合です。窓の開け閉めが以前よりも重くなった、窓を閉めているのに風が入ってくる、窓がガタつくといった症状に心当たりがある方も多いのではないでしょうか。
このような状態は、窓枠が歪んできたり、部品が消耗したりして生じる典型的な経年劣化です。放置していても自然に改善することはありませんので、時間とともにむしろ悪化していく一方でしょう。以下の問題にもつながります。
- 冷たい外気が入りやすくなる
- 鍵がかかりにくく防犯性が低下する
「今のところ我慢できるし・・・」と感じていても、毎日使う場所であるだけに、ちょっとしたストレスが積み重なっていきます。「あれ、今日もまた窓の調子が悪いな」と、ふとしたときに思うようなら、窓の交換や調整を前向きに検討してみても良いかもしれません。
②ガラスの結露やカビの発生
「起きたら窓がびっしょりと濡れていた」という経験をお持ちの方も多いでしょう。特に冬場になり、室内と外気の温度差が大きくなると、窓ガラスに結露が発生しやすくなります。築20年以上の戸建てに多い、アルミサッシと単板ガラスの組み合わせは結露が発生しやすい傾向です。
単に「拭くのが面倒」「窓が曇って困る」といった問題だけにはとどまりません。結露は、窓の断熱性能が低い証拠であり、室内の暖気がどんどん外に移動してしまっている状態です。つまり、せっかく暖房で部屋を温めても、窓から熱が逃げていってしまい、結果的にエネルギーを無駄にしているのです。
さらに厄介なのが、結露を放置することで発生するカビです。ゴムパッキンやサッシの隙間に水分がたまり、黒いカビが出てくると、掃除も大変になりますし、見た目にも衛生的にもよくありません。
- 不衛生な見た目になる
- カビが深くまで入り込み掃除が困難になる
- ダニの繁殖によるアレルギーの原因になる
カビを放置すると、それを餌にするダニが繁殖し、ダニの死骸やフンがアレルギーの原因になることも。小さなお子様や高齢者がいるご家庭では、健康への悪影響も気になるところです。
こうした症状が出ているならば、窓のリフォームはもはや「快適性の向上」ではなく「健康のために必要な対策」として位置づけ、早急に対策を取った方が良いといえる状態です。
③冬の寒さ・夏の暑さが厳しい
最も多くの方が感じるのが、室内環境の暑さ・寒さへの不満ではないでしょうか。断熱性能が低い住宅では、外の気温に大きく影響されてしまい、冬は寒く、夏は暑くなりがちです。
そして実は、住宅の中で熱の出入りが最も多いのが「窓」だと言われています。建物全体からの熱の損失・流入のうち、約5割以上が窓から起こっているというデータもあります。特に築20年以上の住宅に多い「アルミサッシ+単板ガラス」の組み合わせは、断熱性能の面では非常に不利です。
アルミや単板のガラスは熱を伝えやすく、外気の影響をダイレクトに受けやすいため、室内の快適性が大きく損なわれてしまいます。
現在では、樹脂製サッシや複層ガラスを用いた「断熱窓」が主流となっており、窓をこうした断熱性の高いものにリフォームするだけで、室温が安定しやすくなり、冷暖房効率も格段にアップします。住宅の快適性を求めるなら、まさに窓こそがリフォームの”キモ”とも言えるでしょう。
④外観・室内の印象が古く感じる(デザインの刷新ニーズ)
見落としがちな点として、「見た目の古さ」が気になって窓のリフォームを検討する方も増えています。昔のアルミサッシは色が限られており、銀色・茶色など、どうしても昭和・平成の印象が残りがちです。
しかし、現在では木目調のフレームや、インテリアに馴染む柔らかいカラーも選べるようになっており、窓だけを変えるだけでも室内の印象がパッと明るくなることがあります。
「壁紙を張り替えてもなんとなく古臭さが残る」「窓の枠が昔っぽい感じが気になる」というお悩みも、実は窓のリフォームで解決することができるのです。
戸建ての窓サッシの交換方法は?
戸建ての窓リフォームには、大きく分けて3つの方法 があります。それぞれ「費用」「工期」「仕上がり」「向いている家」が異なるため、特徴を知っておくと失敗しにくくなります。ここでは、戸建てで特に選ばれることの多い3つの方法を、メリット・注意点と合わせて分かりやすく解説します。
| 工法 | 費用 | 工期 | 断熱効果 | 向き不向き |
|---|---|---|---|---|
| 内窓 | 安い | 30〜60分 | ◎+α | 寝室・寒い部屋向き 開閉が少ない窓に最適 |
| カバー工法 | 中程度 | 半日〜1日 | ◎ | 掃き出し窓・開閉頻度の高い窓 デザイン刷新にも◎ |
| はつり工法 | 高い | 3日~1週間 | ◎ | 防火地域・窓サイズ変更 大規模リフォーム時に最適 |
内窓の設置(二重窓化)
今ある窓の内側に、新たにもう一つ窓を取り付けることで、二重窓にする方法です。サッシを交換するわけではありませんが、断熱化という目的のためには非常に費用対効果が優れています。
工事は非常にシンプルで、窓を取り外す必要もないため、費用も工期も抑えられるのが魅力です。内窓と既存窓との間に空気層ができることでクッションの役割を果たし、外気の影響を和らげる断熱効果が生まれます。また、内窓自体も断熱ガラスや樹脂サッシが使われており、さらに効果を高めてくれます。
欠点は、開け閉めの手間が二重になる点です。頻繁に出入りするバルコニーの掃き出し窓などには不向きかもしれませんが、寝室や廊下など、開閉の頻度が少ない場所ならまったく問題にならないでしょう。
- 断熱・防音の効果が大きい
- 1箇所30〜60分で施工可能
- 窓や外壁に手を加えないため、費用が抑えられる
- 結露対策として効果大
- 補助金で高い還元率が期待できる
- 開け閉めが二重になる
- バルコニーの掃き出し窓など、頻繁に開閉する場所には不向き
・寝室・廊下・和室など、開閉頻度が低い寒い部屋に相性が良い
・2階以上でも問題なく施工できる(足場不要)
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カバー工法(既存枠の上に新しい枠をかぶせて交換)
既存のサッシ枠はそのままに、その上から新しい断熱サッシをかぶせる形で交換する工法です。壁にガッチリと接合された枠は取り外さないので壁を壊さずに済み、費用や工期を抑えられることが大きなメリットです。

カバー工法なら、既存のサッシの歪みや不具合もリセットされ、開け閉めもスムーズになります。特に「断熱もしたいけど、見た目も一新したい」「毎日使う窓だから二重窓は面倒」と感じている方にはおすすめです。
ただし、防火設備としての認定が取れないため、防火地域・準防火地域の住宅では使用制限がかかる制約があります。
- 外壁を壊さずに交換できる
- 既存のゆがみが改善され、開閉がスムーズに
- 見た目も一新できる
- 工期が早い(1窓あたり半日程度)
- 補助金で高い還元率が期待できる
- 既存の枠の内側に新しいサッシを入れるため、ガラス面が少し小さくなる
- 防火地域・準防火地域では施工できない可能性が高い
・雨仕舞い(防水処理)を適切に行う必要がある
・アルミ→樹脂サッシへの交換で断熱性能が大幅向上
・2階窓でも基本的に足場不要
はつり工法(壁を壊して完全に新しい窓に交換する方法)
もっとも手間がかかる方法ですが、既存の窓をまるごと撤去し、完全に新しい窓に交換する工法です。防火設備の認定が必要な窓に対しては、サッシ交換となるとこの方法が唯一の選択肢となります。
外壁や内装にも手を加える必要があるため、費用も工期もかさみますが、見た目や性能の面では最も自由度が高く、リノベーションなどの大規模な工事とあわせて行うケースが多いです。
- 防火設備の認定が必要な窓にも対応
- 窓サイズを変更できる
- 外観のデザインを大幅に変えられる
- 断熱・気密の再構築が可能
- 外壁や内装を壊すため費用が高い
- 工期が長い(3日以上)
・2階・吹き抜けなどの施工は足場が必要
・外壁材によって補修費が大きく変動
・他のリフォームと同時に行うと効率が良い
各工法の費用相場について
窓リフォームの費用は 工法・窓サイズ・防火地域の有無・外壁材によって大きく変わります。特に戸建て住宅は、窓の種類や大きさがマンションより多いため、「家全体だとどのくらい?」を把握することが重要です。ここでは、代表的な工法ごとに戸建てでよくある窓サイズ別の費用目安をまとめました。
| 施工箇所 | 目安費用 |
|---|---|
| 小窓(トイレや階段) | 4万〜8万円 |
| 腰高窓 | 7万〜10万円 |
| 掃き出し窓 | 10万〜20万円 |
| 施工箇所 | 目安費用 |
|---|---|
| 小窓(トイレや階段) | 10万〜20万円 |
| 腰高窓 | 15万〜30万円 |
| 掃き出し窓 | 30万〜45万円 |
実際には建物の構造や条件、他工事との同時施工によって変動します。単独での施工になるとやや割高になるケースもあるため、全体のリフォーム計画と合わせて検討するのがおすすめです。
また、費用がかさむことがネックになる場合は、補助金制度の活用を強くおすすめします。特に「先進的窓リノベ事業」は、窓やサッシの性能向上を対象とした補助金制度として非常に充実しており、対象の工法や製品であれば高額な補助を受けることも可能です。
詳細は別コラムで紹介していますので、そちらもぜひ参考にしてください。
戸建ての窓リフォーム事例
ここでは、実際に戸建てで行われた窓リフォームの一例をご紹介します。断熱性の改善や使い勝手の向上、デザインの変化など、暮らしがどのように変わるのかをイメージしながらぜひご覧ください。
事例1:築20年戸建ての「寒さ・結露」を内窓で一気に改善
築20年を超えた戸建てで、夏場の「2階リビングの暑さ」のお悩みを抱えていたお客様の事例です。とくに大きな掃き出し窓は外気の影響を受けやすく、断熱性能が悪くなっていました。
今回のリフォームでは、掃き出し窓には既存の窓を残したまま内窓を追加して二重窓化。腰窓はカバー工法でサッシを刷新しました。また、窓とあわせて天井の断熱補強も実施。屋根裏からの熱を抑えることで、家全体の温度ムラが改善され、より快適な空間に生まれ変わりました。
事例2:アルミサッシを断熱窓に。内窓も併用して冬の寒さを解消
こちらは、築35年以上の戸建てで「夏の暑さ」「冬の寒さ」に悩まれていたお客様。アルミサッシ+単板ガラスの組み合わせで、外気温の影響を受けやすい状態でした。
そこで今回は、カバー工法による窓サッシ交換と、一部窓には内窓による二重窓化を採用。カバー工法は壁を壊さず、既存の枠に新しい断熱サッシをかぶせる工法のため、工期も短く費用を抑えやすい点が特徴です。樹脂サッシ+複層ガラス仕様に変えることで、断熱性はもちろん、開閉の軽さも大幅に改善されました。
さらに、玄関ドアの断熱リフォームと天井断熱の補強もあわせて実施し、住宅の気密性・断熱性がトータルで向上。冷暖房効率が高まり、家全体の快適性を向上させた事例です。
施工事例詳細
まとめ
今回は、戸建て住宅における窓サッシのリフォームについてご紹介しました。経年劣化による不具合や、夏の暑さ・冬の寒さ、結露やカビといったトラブルに心当たりがあるなら、それは窓の交換を検討すべきサインかもしれません。
内窓による二重窓化は、費用も工期も抑えられながら効果も高く、多くの住宅で活用できる有力な手段です。また、カバー工法やはつり工法などの選択肢も組み合わせながら、生活スタイルや地域の事情に応じた最適なリフォーム計画を立てることが大切です。
費用面で不安がある場合も、補助金制度を活用することで負担を軽減できる可能性があります。理想の暮らしを叶えるためにも、ぜひ専門の業者に相談しながら、ご自身にとってベストなリフォームプランを描いてみてください。
首都圏で年間200棟の施工実績
業界初の10年間工事品質保証
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窓・床下・天井を壊さず断熱
1974年の創業から50年を超える歴史を持ち、住宅メーカーなど1200社以上の住宅のプロとも取引実績を持つ当社。日本でも数少ない断熱リフォーム専門店として、断熱工事に関するあらゆるお困りごとを解消すべく、技術とサービスを磨いて参りました。断熱性能は快適な暮らしを守る影の立役者。私どもはその裏方の仕事に誇りを持ち、期待を超える品質でお応えします。
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