Low-Eガラスとはどんなガラス?特徴やメリットを紹介!|断熱リフォームの匠

コラム

投稿日 2021.01.09 / 更新日 2024.12.13

内窓・窓リフォーム

Low-Eガラスとはどんなガラス?特徴やメリットを紹介!

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廣澤 健一郎

環境省認定うちエコ診断士

地方公務員を経て、テオリアハウスクリニックに入社。前職の経験から断熱に関する補助金の取り扱い業務に精通しており、これまでに国や地方自治体の補助金手続きを多数経験。 書類の作成だけではなく、自ら現場に出て調査・工事に携わるなど、断熱の実務経験も豊富で、これまでに点検訪問した住宅は1,500件を越える。

「Low-Eガラスってなんですか?」
「Low-Eガラスの特徴やメリットなどを詳しく知りたいです」

近年、窓ガラスで採用されることの多いLow-Eガラスですが、Low-Eという言葉に馴染みがない方がほとんどではないでしょうか。そこでこの記事ではLow-Eガラスについて、特徴や構造、他のガラスとの違いなどを解説していきます。

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Low-Eガラスとは

最近、住宅のリフォームや新築住宅の話題でよく耳にする「Low-Eガラス」。その名を聞いたことがあっても、具体的にどんなガラスなのかご存じない方も多いのではないでしょうか?

Low-Eガラスは、一般的な窓ガラスと異なり、特殊な金属膜を施したことで高い断熱性や遮熱性を実現した次世代のガラスです。夏は外からの熱を防ぎ、冬は室内の暖かさを逃がしにくくする特性を持ち、エネルギー効率を大幅に向上させる優れもの。

こうした性能から、環境問題への意識が高まる近年、快適な住環境を保ちながら省エネを実現する「エコなガラス」として注目を集めています。

Low-Eガラスの特徴

Low-EガラスのLow-Eとは、「低放射(Low Emissivity)」の略です。このガラスの最大の特徴は、表面に特殊な金属膜がコーティングされている点にあります。この金属膜が、熱エネルギーの放射を抑える働きをしており、夏は外からの熱を室内に入れにくくし、冬は室内の暖かさを外に逃がしにくくするのです。

一般的なガラスは熱を通しやすいため、室内外の温度差が大きくなると冷暖房効率が悪化します。しかし、Low-Eガラスの金属膜は熱の移動を遮断する役割を果たし、快適な室内環境を保ちながらエネルギー効率を向上させます。

Low-Eガラスは複層ガラスに使われる

Low-Eが採用されているほとんどのガラスは複層ガラスの構造になっていることからLow-E複層ガラスと呼ばれます。複層ガラスとは2枚以上のガラス板を組み合わせ、その間に空気層やガス層を設けたものです。

Low-Eガラスの金属膜が熱を遮断し、複層構造が空気層やアルゴンガスの層を通じてさらに断熱効果を高めることができます。

2種類のLow-Eガラス

Low-Eガラスには、大きく分けて遮熱型と断熱型の2種類があります。それぞれの特徴を活かして、気候や用途に応じた使い分けが可能です。

遮熱型(日射遮蔽型)

複層ガラスの外側ガラス内面に低放射コーティングが施されており、日射熱を反射して室内への熱の侵入を防ぐとで冷房負荷を軽減します。夏の暑さが厳しい地域や西日の強い部屋に適しています。

断熱型(日射取得型)

複層ガラスの内側ガラス内面に低放射コーティングが施され、冬の暖房効率を高めるために設計されています。室内の熱を逃がしにくいため断熱性能が高いです。冬の寒さが厳しい地域や日光を積極的に取り入れたい南面窓に最適です。

それぞれのタイプを適切に選ぶことで、年間を通じて効率的なエネルギー管理が可能になります。Low-Eガラスは、地域の気候や窓の向きなど、設置場所の条件を考慮しながら選ぶことが重要です。

Low-Eガラスのメリット・デメリット

Low-Eガラスは、家の快適性と環境性能を高めるために多くのメリットを持っています。一方で、費用面などのデメリットも無いわけではありません。以下では、主な利点・欠点を詳しくご紹介します。

Low-Eガラスのメリット

1.断熱性能の向上

Low-Eガラスの特長の一つは、冬場の暖房効率を向上させることです。金属膜の働きにより、室内の暖かい空気が外へ逃げるのを防ぎ、窓からの熱損失を抑えます。これにより、エネルギー消費を削減できるため、暖房費の節約にもつながります。特に寒冷地ではその効果が大きく、家全体が暖かさを保ちやすくなります。

2.遮熱性能の向上

夏の強い日差しからの熱を室内に入れにくくする遮熱効果も魅力的です。Low-Eガラスは、冷房負荷を軽減しながら室内温度を快適に保つため、暑い季節でもエネルギー効率の良い暮らしを実現します。特に日差しが強い西向きの窓や大きな開口部がある家で、その効果を最大限に発揮します。

3.結露の抑制

室内と外気の温度差によって発生する窓の結露は、カビやダニの原因になることもあります。Low-Eガラスは、窓ガラス表面の温度を適度に保つことで結露を抑制します。これにより、健康的で清潔な住環境を維持することが可能です。

Low-Eガラスのデメリット

Low-Eガラスには多くのメリットがありますが、導入を検討する際にはいくつかのデメリットや注意点も考慮する必要があります。ここでは、そのポイントを詳しくご紹介します。

1.初期費用が高い

Low-Eガラスは、その優れた断熱・遮熱性能や特殊なコーティング技術により、一般的なガラスと比べて初期費用が高めです。Low-Eガラスを使用した複層ガラスはさらにコストがかかる場合があります。ただし、長期的には冷暖房費の削減や住宅の快適性向上につながるため、投資として考える価値があります。

2.適切な製品選びが必要

Low-Eガラスには「遮熱型」と「断熱型」の2種類があり、それぞれ異なる特性を持っています。気候条件や窓の向き、使用目的に応じた製品を選ばないと、期待した効果が得られないことがあります。製品選びの際は、窓を専門に扱う業者に相談することをおすすめします。

断熱リフォームでの活用例

Low-Eガラスは、新築だけでなくリフォームでも幅広く活用されています。特に、既存の窓をリフォームして断熱性能や省エネ効果を向上させたいと考える方にとってLow-Eガラスは理想的な選択肢です。以下では、リフォームでの活用例をいくつかご紹介します。

1.内窓の設置リフォーム

既存の窓をそのまま活かしながら、Low-Eガラスを使用した内窓を追加で設置する方法が最も一般的です。このリフォームは、断熱効果の向上だけでなく、遮音性や結露防止効果も期待できます。また、比較的短期間で施工できるため、コストパフォーマンスの高いリフォームとして注目されています。

2.窓の交換リフォーム(カバー工法)

窓枠を新たに取り付けることなく、既存の窓枠の上に新しい窓を重ねる「カバー工法」は、リフォームの際に非常に人気のある方法です。この方法で新しいLow-Eガラスを組み込んだ窓を取り付けることで、断熱性が向上し、施工期間を短縮できるメリットがあります。また、壁や外壁を傷つけずに済むため、工事の手間も少なく、コストパフォーマンスに優れた選択肢です。

まとめ

Low-Eガラスは、断熱性能や遮熱性能に優れ、快適な住環境を提供するための非常に効果的な素材です。冬は暖房効率を高め、夏は冷房負荷を軽減するため、省エネ効果が期待でき、光熱費の削減にもつながります。

一方で、Low-Eガラスは初期費用が高く、専門業者による施工が必要となる点、製品選びに注意が必要な点がデメリットとして挙げられます。しかし、これらのデメリットを理解したうえで適切に活用すれば、長期的に見て大きな効果を得られるでしょう。

リフォーム時には、窓の交換や内窓の設置など、さまざまな方法で導入可能です。自宅の環境やニーズに合った選択肢を選び、エコで快適な住まいを作り上げるために、Low-Eガラスの導入を検討してみてはいかがでしょうか。

廣澤
廣澤
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1974年の創業から50年を超える歴史を持ち、住宅メーカーなど1200社以上の住宅のプロとも取引実績を持つ当社。日本でも数少ない断熱リフォーム専門店として、断熱工事に関するあらゆるお困りごとを解消すべく、技術とサービスを磨いて参りました。断熱性能は快適な暮らしを守る影の立役者。私どもはその裏方の仕事に誇りを持ち、期待を超える品質でお応えします。

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