赤ちゃんにも優しく暖房を使うには?まずは断熱リフォームで暖房環境を改善しよう|断熱リフォームの匠

コラム

投稿日 2018.10.24 / 更新日 2021.05.24

寒さ・暑さ対策断熱リフォーム

赤ちゃんにも優しく暖房を使うには?まずは断熱リフォームで暖房環境を改善しよう

WRITER

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矢崎 拓也

環境省認定うちエコ診断士

大学卒業後、断熱にまつわる資格をいくつも取得し、自ら調査や補助金申請の手配、セルロースファイバーの施工から窓の取付まで行える業界でも異色の人物。「日本中の住宅性能の低さを解決したい!」と大きな夢を原動力に戸建住宅の断熱リフォームに取り組む。

赤ちゃんは大人に比べて体温調整がとても苦手です。私たち人間は自律神経の作用により環境の変化に合わせて自身の体温を自動で調節する機能を持っていますが、赤ちゃんの場合はまだ自律神経が発達していないため、周囲の温度が上がったり下がったりするとそれに合わせて体温も変化してしまうのです。冬場に暖房を使用する際も、暖房が十分に効いているか、逆に効きすぎていないか、など細かく気をつける必要があります。

とは言え、赤ちゃんは自分で「暑い」「寒い」といった言葉を発することができないので、「顔色は問題ないか」「汗をかいていないか」など様々なサインを読み取ってあげる必要があります。しかしそもそも赤ちゃんと私たちとでは体の水分が構成する割合や、寒さから身を守る筋肉・皮下脂肪の量も大きく異なるため、非常に難しいと言われています。

例えば夏場の冷房を使う際に男性が「ちょうどいいくらいだ」と思っていても女性は「寒すぎる」と感じてしまう事があると思います。同じ大人同士ですらこういった違いが起きるのですから赤ちゃんはなおの事ですよね。

また、ただ暖房の設定温度を変えるだけでは思い通りの室温調整ができない点も赤ちゃんの体温調節を難しくしています。同じ暖房を使っている1つの空間の中でも暖かい部分と寒い部分で温度差が生まれてしまっているからです。「暖房をつけても足元が寒い」と感じたことがある方なら簡単にイメージできるのではないでしょうか。

大人ならば「あまり暖かくならないな」という程度で無理やり我慢できるかもしれませんが、少し温度が変わっただけで大きな影響を受けてしまう赤ちゃん相手だとそういう訳にもいきません。赤ちゃんのための暖房の温度管理には温度の感じ方の違いだけでなく、同じ空間内に生まれる温度差、部屋の広さ、暖房の性能なども同時に考える必要があるということになります。

また、管理しなければいけないのは温度だけではありません。冬の暖房は冷房に比べて湿度が下がりやすいので、もともと免疫力が大人に比べて低い赤ちゃんはウイルスの活動が活発化するとすぐにその影響を受けて体調を崩してしまいます。赤ちゃんがいる家庭で暖房を使うには様々な考慮が必要なのです。

実は断熱材が、そういった問題を解決する心強い味方となってくれます。

今回は外壁や床下・天井裏・窓などの断熱リフォームをする事で、赤ちゃんを育てる上で得られる様々なメリットのご紹介をしていきます。

メリット①夜間の冷えを改善できる!

生後3ヶ月頃から始まる赤ちゃんの夜泣きですが、寒い時期は特に、布団から這い出て、なかなか温かくならない暖房をつけながら赤ちゃんが寝付いてくれるまであやす…といった具合に苦労されているのではないでしょうか。

また赤ちゃんは、布団をすぐに蹴ってしまうので、何度も掛け直してあげていると思います。朝起きた時の部屋の冷気を考えると、「暖房をつけっぱなしにした方がいいのではないか?」と思われるかも知れませんが、湿度の調整や電気代の事を考えるとそれも少し不安に感じるのではないかと思います。

冷えてしまった部屋で暖房機器を使っても温かさを感じるまでに時間がかかるのは、「放射」という形で建物そのものに体温を奪われており、体感温度が上がらないからです。(こちらのページでも寒さの原因について解説しているのでもしよろしければ参考にしてください)

▼部屋が寒い!その原因は・・・寒さについて徹底解説!
https://www.dannetsu-takumi.com/contents/column/cold_room/

 

断熱リフォームを行えば、暖房を止めた後も室内の温度が下がりにくくなり、寝ている間の部屋の冷えを改善をすることができます。

メリット②室内の温度を均一に保てる

計測

部屋の熱は、半分は窓から、残りは壁や床や天井から逃げていきます。窓際や床の冷えた空気は部屋の下側に流れ込み、室内の温度差という形で私たちに不快感を与えます。そして、今の日本ではその不快感を、さらに暖房の温度を上げることにより解消しています。

「あたまはボーッとするのに足元が寒い」と暖房をつける度に思われるのではないでしょうか。これは大人だけでなく、赤ちゃんにとっても湿度の問題などもあり、あまり良い状態とはいえません。しかし、カーペットやヒーターとの併用も、赤ちゃんにとっては熱くなり過ぎてしまう場合があるので、思うように使えない事があると思います。

断熱リフォームを行えば、窓や床から室内の熱が失われにくくなるので、室内の温度は場所によるムラがなくなり、不快感を少なくすることができます。

メリット③湿度調整に強くなる

エアコン
冬は室内の湿度を40~60%に保つのが一番と言われています。この湿度を下回るとインフルエンザのようなウイルスの活動が活発になります。赤ちゃんは喉や鼻の粘膜や皮膚が弱く、空気が乾燥しないように特に気をつける必要がありますが、逆に高くし過ぎると今度はカビや菌が活動的になってしまうので、管理が大変と思われる方が多いと思います。

ストーブやヒーターに比べて比較的安全だと言われているエアコンですが、室内の湿度をグッと低下させてしまうので、加湿器を使ったり濡れたタオルを室内に干したりなどの工夫が必要です。

断熱リフォームを行えば、そもそも暖房の温度を上げすぎなくても、十分な暖かさを感じることができるようになるので、湿度対策になります。特に断熱材そのものが湿気を吸収したり放出する効果を持つ珪藻土やセルローズファイバーは、天然の調湿剤としての役割も果たしてくれるでしょう。

メリット④光熱費の節約になる

壁の断熱材

赤ちゃんがいると、暖房機器の他にも、様々な出費がかさむので「何とか出費を抑えたい」と思っているのではないかと思います。断熱材のリフォームにかかる費用は、決して安いとは言えないでしょう。しかし初期コストとして考えるとどうなるでしょうか。

断熱リフォームは、暖房だけでなく冷房の使用時にも効果を発揮します。夏は外の暑い空気が伝わりにくく、冬は室内の温かい空気が逃げにくくなるので冷暖房の効率が上がり、光熱費を節約することができます。また、断熱材は一度リフォームを行うと、10年も経てば「型落ち」して交換しなければいけなくなる電化製品などの「設備」と違い、ずっと住まいに残り続けて効果を発揮することができます。つまり、長期的に見れば早ければ早いほど得をすることになるのです。

まとめ

施工後

断熱材は住みやすい家を作る上で様々な役割を果たしてくれます。赤ちゃんにとっても、親御さんにとっても快適な生活空間を作る為の決め手となるでしょう。もし興味を持っていただいた方は、こちらで断熱材について詳しくご紹介しているので、是非ご覧ください!